こんにちは!じゃっかんあるつ(@cosmicalz)です。
ビザランも兼ねて、キプロスに行ってきました。
なぜって?
・あったかい(冬でも昼間は半袖の人も)
・シーフードを満喫できる(ジョージアはシーフードが高価)
・海がある(四国の半分ほどの大きさ)
・ジョージアから直行便がある(クタイシから2時間半のフライト)
いろいろな理由があるんだけど、その中でも決め手になったのは
1つの島なのに2つの国が存在して、そこを歩いて行き来できる
という点。
1つの島が2つの国に分かれている!?
島国の日本で生まれ育った私にとって国境は遠い存在。
でもキプロスは同じ島国なのに、島が2つの国に分かれているのです。
しかも首都が分断されている。
南に位置するのはギリシャ系住民が多く住む「キプロス共和国」。
こちらはEUの加盟国でもあります。
北に位置するのはトルコ系住民が多く住む「北キプロス・トルコ共和国」
こちらはトルコにだけに承認されている未承認国家です。
2つの国に分かれてしまった歴史
1955年以降、島内のギリシャ系住民とトルコ系住民の紛争が続き、
1970年代にはキプロス戦争に。
島の真ん中にグリーンラインと呼ばれる全長300kmにも及ぶ緩衝地帯が国連によって設けられたのが1974年。
分断、紛争中
という文字だけ見ると、交流もなくとても悲壮なイメージですが
2008年に自由に南北を行き来できるようになって治安はとても安定しています。
南北を通勤で毎日行き来している人や
物価が安い北側へ、南側から買い物やガソリンを入れに行ったり
と、住んでいる人たちが日々の生活の中で当たり前のように行き来していることからも
平和的な共存という道を歩んでいるんだなというのがよくわかります。
どうやって国境を通過するの?
島内には7カ所のチェックポイントがあって
そこを行き来することができます。(徒歩で通過できるのは2箇所)
私たちは首都ニコシアの
Lidrasチェックポイントを歩いて通りました。
Police Station Lidras
Λήδρας, Λευκωσία
まさかここに!?みたいな場所にある国境。
レストランやお土産物屋さんのすぐ先に検問所があります。
なんか国境っていうと、めちゃ殺風景な殺伐としたイメージがあるんだけど
猫ちゃんも自由に行き来してたりして、オープンな雰囲氣。
国境通過に必要な書類は?
必要なものは
・パスポート
・ワクチン接種証明書(紙)
・PCR陰性証明書(紙)
書類はスマホのデータではダメで紙に印刷してある必要があります。
(そのチェックポイントのすぐ近くのお店でプリントアウトしてくれる。)
なんだけど、実際見せたのはパスポートのみ。
ちょっとドキドキしつつ、パスポートを見せると
おージャパン!と鼻歌を歌い出すくらい、係の人は陽氣でビックリ。
さらっと通過することができて、木造の屋根で覆われた通路を
50メートルくらい歩いていくと
北のチェックポイントに着きます。
そこの係の人にもパスポートを見せます。
(やっぱりここでも他の書類は見せず)
北キプロスの入国スタンプがあると、ギリシャに入国しづらい
みたいなことを聞いたことがあるんだけど
何も言わなくてもスタンプを押されることもなく、そこもサラッと通過。
北キプロスの雰囲氣
観光地のラルナカから北キプロスに入った私たち。
国境を通過しただけで、ガラッと雰囲氣が変わります。
それもそのはず
南北で文化も言語も通過も違うんだもの。
(とはいえ両国とも英語がとてもスムーズ。両国でユーロは使えます)
北キプロスはイスラム文化圏のエキゾチックな街並みが広がります。
この感じもまたよくて。
しかも北キプロスはワクチンパスポート関係なし!
お店のテラスでトルコ料理を楽しめてメチャ嬉しい。
しかも猫天国♡
国境周りはお土産物屋さんもたくさんあって、とても素敵な手袋や雑貨をゲットできたり。
北キプロスで注意したいこと
在キプロス日本大使館のサイトにあるように
日本政府は「北キプロス・トルコ共和国」の独立を承認しておらず、ニコシアの在キプロス日本国大使館は、同地域で活動することは困難な状況ですので、「北キプロス」への入域及び滞在に関しては十分ご注意下さい。
例えば何か事件に巻き込まれた、パスポートを紛失した
みたいな時に日本大使館の助けを求めることはできないということですね。
でも未承認国家だから雰囲氣が怪しい
みたいなことは当たり前だけど一切なくて、
北キプロスの人はみな親切だし英語もみんなスムーズ。
普通に旅をする程度なら何ら心配することはないように感じました。
歴史的なことはいろいろあるだろうし、実際住んでいる人たちの感情はわからないけれど
線を引いてしまうのは人間だけ
でもその線を引いてしまったあとでも、できることはあるんだなと
思わせてくれた2つの国でした。